
便潜血
便潜血
便潜血検査は、便に目に見えないわずかな血液が含まれているかどうかを調べる検査です。消化器疾患の早期発見や予防に役立つ非常に重要な検査で、大腸がんやポリープ、炎症性疾患などの消化器系の異常を見つけるきっかけとなります。当院では、便潜血検査を含む総合的な消化器内科診療を行い、患者様の健康をサポートします。
以下では、便潜血検査の概要や意義、当院での診療内容について詳しくご説明します。
便潜血検査は、主に大腸がんの早期発見を目的としたスクリーニング検査です。しかし、それだけでなく以下のような消化器系の疾患を見つける手がかりにもなります。
大腸がんは初期段階では自覚症状がないことが多く、便潜血検査が発見の第一歩となることがあります。早期発見により、治療の選択肢が広がり、完治の可能性も高まります。
ポリープは腫瘍の一種で、良性のものが多いですが、一部はがん化するリスクがあります。便潜血検査でポリープの出血を確認できることがあります。
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患も、便潜血検査で異常を発見するきっかけとなります。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍、消化管出血なども便潜血検査で検知されることがあります。
便潜血検査で陽性となる場合、便の中に目に見えない血液が含まれていることを意味します。しかし、陽性結果が必ずしも大腸がんや重大な病気を意味するわけではありません。次のような原因で血液が検出されることがあります。
そのため、便潜血陽性が検出された場合には、原因を特定するための追加検査が必要です。当院では、陽性反応が出た場合に適切な精密検査(主に大腸カメラ)を実施します。
当院での便潜血検査は、以下の流れで実施されます。
検査キットの配布
専用の検査キットをお渡しし、便のサンプルを2回分採取していただきます。
便の採取方法
検査キット内の容器を使用し、便を少量採取します。必要な指示はスタッフが丁寧に説明しますので、安心して取り組めます。
検体の提出
採取した検体をクリニックに提出していただきます。その後、検査機関で分析を行います。
結果のご説明
検査結果をもとに、陽性の場合は精密検査をご提案します。また、必要に応じて治療方針を決定します。
便潜血検査で陽性反応が出た場合、さらに詳しい検査を行うことで正確な診断を行います。当院では、以下の検査が可能です。
内視鏡検査(大腸カメラ)
大腸全体を直接観察し、ポリープやがん、炎症などの有無を確認します。内視鏡検査では、同時にポリープの切除や組織の採取(生検)を行うことができます。
血液検査
貧血や炎症の有無を確認し、全身の健康状態を把握します。
便潜血検査の最も重要な意義は、大腸がんの早期発見にあります。以下の点が便潜血検査の特長です。
簡便で負担が少ない
採取は自宅で行え、痛みや負担が少ないため、多くの方が気軽に受けられます。
早期発見の可能性を高める
大腸がんは初期段階では無症状で進行することが多いため、定期的な検査が早期発見の鍵となります。
予防医療としての効果
便潜血検査で異常が見つかった場合、ポリープの切除や適切な治療を行うことで、がん化のリスクを下げることができます。
便潜血検査は以下の場合に特におすすめします。
40歳以上の方
大腸がんのリスクが高まる40歳以降は、年に1回の便潜血検査を推奨します。
家族に大腸がんの既往歴がある方
遺伝的な要因がある場合、早めの検査が重要です。
便に異常を感じる方
血便や下痢、便秘などの症状がある場合は、早めの検査を行いましょう。
便潜血検査の正確性を高めるため、以下の点にご注意ください。
検査前の食事
赤肉や鉄分を多く含む食品の摂取を控えてください。
服薬状況の確認
血液をサラサラにする薬を服用中の場合は、医師にご相談ください。
生理中の検査
女性の場合、生理中は検査結果が誤判定される可能性があるため、生理終了後に検査を行うのが望ましいです。
当院では、便潜血検査から精密検査、治療まで一貫した診療を提供します。
消化器疾患に精通した日本消化器病学会専門医・日本消化器内視鏡学会専門医が、患者様一人ひとりに合わせた丁寧な診療を行います。
検査結果や治療内容についてわかりやすく説明し、安心して治療を受けていただけるようサポートします。
便潜血検査は、大腸がんをはじめとする消化器疾患の早期発見・早期治療に非常に有効な手段です。症状がない場合でも、定期的な検査を受けることで健康を守ることができます。
便潜血検査や精密検査をご希望の方は、当院までお気軽にご相談ください。予約優先制となっておりますので、電話またはウェブサイトからのご予約をおすすめします。
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