☆今年のインフルエンザ流行について☆|守山市の内科・消化器内科・日帰り大腸ポリープ手術|坂井クリニック

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☆今年のインフルエンザ流行について☆

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2025年12月08日

【2025-2026年シーズン】今年のインフルエンザについて



今シーズン(2025年冬〜2026年春)のインフルエンザは、例年と少し異なる傾向がみられます。安心して冬を過ごすために知っておいていただきたいポイントをまとめました。


グラフ, 折れ線グラフ

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1. 今年は流行が早く始まっています


今年は例年(12月〜1月)よりも早く、10月〜11月の時点でインフルエンザの流行が始まっています 。特に「A型(H3N2)」という種類のウイルスが全体の9割以上を占めており、強い感染力を見せています 。

2. 新しい変異株「サブクレードK」について


現在流行しているウイルスの多くは、「サブクレードK」と呼ばれる新しいタイプに変異しています 。
このウイルスは、今年のワクチン製造が始まった後に急激に増えたため、ワクチンの型と少し「ズレ(ミスマッチ)」が生じています 。

3. ワクチンの効果はどうなの?


「ワクチンの型がズレているなら、打っても意味がないのでは?」と思われるかもしれませんが、接種には大きな意味があります。

重症化を防ぐ効果はあります
大人(18歳〜64歳)の場合、感染そのものを防ぐ効果は30〜40%程度と少し低くなっていますが 、入院が必要になるような重症化や肺炎などの合併症を防ぐ効果は保たれていると考えられています 。


お子さんには特によく効いています
不思議なことに、18歳未満のお子さんに対しては、この新しい変異株に対しても70〜75%という高い有効性が報告されています 。お子さんを守るためにもワクチン接種は非常に有効です。

4. 症状と検査についての注意点



症状: 突然の高熱、関節痛など、症状が強く出やすい傾向があります 。
検査: ウイルスの性質上、発症してすぐの場合、簡易検査キットで「陰性」と出てしまうことが稀にあります 。検査が陰性でも、医師が症状からインフルエンザと判断して治療を勧める場合があります 。

5. 治療薬は「よく効きます」



ご安心ください。現在流行しているウイルスに対して、タミフル、イナビル、ゾフルーザなどの抗インフルエンザ薬は問題なく効きます(耐性ウイルスは見つかっていません) 。
ただし、発症してから48時間以内に服用することが大切です 。

6. 私たちができること



基本的な感染対策: 手洗い、うがい、人混みでのマスク着用は、変異したウイルスにも有効です。
早めの受診: 「急な高熱」「体の節々の痛み」などが出たら、無理をして学校や仕事に行かず、早めに医療機関を受診してください。
ワクチンの3価化について: 今年のワクチンから、流行が見られなくなった「B型山形系統」が除かれ、3種類のウイルスに対応するもの(3価ワクチン)へ移行しつつあります 。これは最新の科学的根拠に基づいた変更ですのでご安心ください。

参考文献:Euro Surveill. 2025 Nov;30(46):2500854.



今年はウイルスの変異により、大人の方にとっては「かかりやすい」シーズンと言えます。しかし、ワクチンによる「重症化予防」と、早期の「治療薬」という2つの武器は有効です。
体調に異変を感じたら、遠慮なくご相談ください。

                     

                           坂井クリニック  副院長 坂井 大志

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